第三種電気主任技術者試験は、電気工事や電気設備の管理や監督を行うために必要な資格です。この試験は、毎年2回（4月と10月）に実施されていますが、2023年度からはCBT方式（Computer Based Testing）に変更されました。CBT方式とは、コンピューターを使って試験を受ける方法です。この記事では、CBT方式のメリットや注意点、受験方法などについて解説します。

まず、CBT方式のメリットについて見ていきましょう。CBT方式の最大のメリットは、試験結果が即時に分かることです。従来の紙ベースの試験では、試験後に採点されるまでに数週間かかりましたが、CBT方式では、試験終了後にすぐに合否が表示されます。これにより、受験者は自分の得点や正答率を確認できるだけでなく、不合格だった場合には次回の受験に向けて早めに対策を立てることができます。

また、CBT方式では、試験会場や日程の選択肢が増えることもメリットです。紙ベースの試験では、全国で同じ日に同じ時間帯に実施されていましたが、CBT方式では、受験期間中に複数の会場や時間帯から自由に選ぶことができます。これにより、受験者は自分の都合や交通状況に合わせて最適な受験環境を選ぶことができます。

さらに、CBT方式では、試験問題がランダム化されることもメリットです。紙ベースの試験では、同じ日に同じ問題が出題されていましたが、CBT方式では、受験者ごとに異なる問題が出題されます。これにより、不正行為や問題漏洩のリスクが減りますし、受験者も公平な試験を受けることができます。

次に、CBT方式の注意点について見ていきましょう。CBT方式の最大の注意点は、コンピューター操作に慣れておくことです。CBT方式では、マウスやキーボードを使って問題を解く必要がありますが、コンピューター操作に不慣れな人は時間や操作ミスに苦戦する可能性があります。特に数値計算や図形問題などは紙ベースと比べて解き方が異なりますので、事前に模擬試験などで練習しておくことが重要です。

また、CBT方式では、試験時間内に解答を確定させる必要があります。紙ベースの試験では、解答用紙に記入した後でも消して書き直すことができましたが、CBT方式では、一度確定した解答は変更できません。そのため、解答を確定する前によく確認することが必要です。また、試験時間が残り少なくなると警告音が鳴りますので、その音に慌てないようにしましょう。

最後に、CBT方式の受験方法について見ていきましょう。CBT方式の受験方法は、以下のような流れになります。

1. 受験申込み：インターネットや郵便で受験申込みを行います。受験料は紙ベースと同じく1万円です。

2. 受験予約：受験申込み後に受験予約を行います。受験期間中に自分の希望する会場や時間帯を選びます。受験予約は先着順ですので、早めに行うことがおすすめです。

3. 受験票の発行：受験予約後に受験票が発行されます。受験票はインターネットで印刷するか、郵送で送られてきます。受験票には受験番号や会場の住所などが記載されています。

4. 試験当日：試験当日は、受験票と身分証明書を持って会場に行きます。会場では、指定された座席に座り、コンピューターの画面に従って試験を受けます。試験時間は3時間です。

5. 試験結果の確認：試験終了後に合否が表示されます。また、後日には詳細な成績表も送られてきます。合格した場合は、資格証明書も送られてきます。

以上が、第三種電気主任技術者試験のCBT方式についての解説でした。CBT方式は、紙ベースと比べて多くのメリットがありますが、注意点や受験方法もしっかり把握しておくことが大切です。第三種電気主任技術者試験は、電気業界で活躍するための重要な資格ですので、ぜひチャレンジしてみてください。